温度を継続して記録することのできるデータロガーは、PCMパック内のPCMに身体に密着する側と反対側と、胸・わき・太股の3か所の皮膚に取り付けました。
その他、実験の詳細は以下になります。
実験室 | 縦2,000mm幅2,000mm高さ2,000mmの区画を作り断熱材で覆い、中を温度50℃以上、湿度50%に保つようにする。 |
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装備品 | 長袖長ズボン・PCM・使い捨て防護服・NFF相当防護服・ゴム手袋・長靴・前面マスク |
被験者 | 55歳の男性 |
実験内容 | 被験者は実験室に入り1時間を過ごす。 最初の10分は静止して、次の20分は負荷として自転車型運動器具をこぐ。これを2サイクル行った。 ※被験者の安全のため、実験室内温度が50℃を下回らない程度の換気を行い、また5分おきに被験者の血圧と脈拍を測定した。 |
平均温度55℃の中で、室温22℃でも暑苦しく感じる装備を付けての負荷実験で、効果は確認できたと考えています。実験開始5分後には被験者はPCMの冷感は感じつつも、全面マスク内は汗が滴り落ちる状態でした。運動負荷開始後は、運動による発熱がPCMによる吸熱を上回るのか、あまり冷たく感じられなくなりました。
しかし負荷をやめて静止状態に戻ると冷感が戻ってきました。
実験開始後20分から40分にわたって換気をしています。室温が下がり気味になったのはそのせいです。
なし(2009年 53歳男性) | あり(2009年と同じ男性) |
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入った途端に絶望的に暑いと感じる | 入った途端にパック部分が冷たく感じる |
残り何分耐えられるかと不安になる | パックが冷たいうちは大丈夫と安どする |
体温が結果として上昇する | 体温の異常上昇は抑えられる |
温度を継続して記録することのできるデータロガーの取り付けは、PCMパック内のPCMに身体に密着する側と反対側と、ビニールシートの上(パックの身体に当てる方を下)に置きました。
その他、実験の詳細は以下になります。
測定装置 | 約40℃の温水槽を用意。 ※湯温を均質に保つため温水槽内でポンプを回し循環させます。 |
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実験内容 | 温水槽の上部に底が水面に接するように籠を吊るし、籠の底部にビニールシートを引きます(シートの下面は湯に接している)。 籠の上面を覆うようにビニールシートを被せ、そのまま2時間半放置します。 ※40℃の湯面に接したビニールシートは、熱を持った皮膚の見立てであり、籠の上面を覆ったビニールシートは蒸れた服内環境の見立てです。 |
2時間を経過した時点よりPCMの断熱材側にも温度の上昇がみられるが、全体としてまだ機能を喪失しきってはいません。
機能喪失の見極めとして実験1,2共に34℃付近となった時点と考えています。
幾つかの医療文献を当ったが、ヒートストレス防止とこのPCMの熱吸収原理に言及した文献には遭遇しませんでした。
このPCMはヒートストレス防止効果を保証するものではないことを、現段階では、明記せざるを得ません。
当該効果に関しては、利用者・装着者の判断に委ねることを使用条件にいたします。